『アジフライ D定食』
written by 真千子
ごはんお変わり自由!居酒屋「丸」昼定食
A生姜焼き700円
B肉じゃが 700円
Cさばみそ 700円
Dアジフライ 700円
そんな看板をわたしが目にしたのは、ある春の昼下がりだった。
すっぴん眼鏡にステテコビーサンというキャッチの兄貴も黙る格好で、カフー(柴犬と黒い犬のミックス5歳 男の子)を連れて商店街を闊歩していた時、なぜかその文字列が気になってしまった。明確な理由はなかった。きっとハイエナのように餌をもとめる鳩達や妖怪おばばの井戸端会議、頭に轟くパチ玉のはじける音、総菜屋の揚げ物の香り、スーパーから流れるおさかな天国、いろいろな要素が集まってそうなったにちがいない。
D定食をぼうっと見つめるわたしは頭の中で言葉にならない考えをうかばせていた。
(便宜上、言語化しておく)
アジフライ、アジ、アジ、最近いつ食べたっけ、全然食べてない。美味しいんだけどな。揚げ物買うならメンチとコロッケ買っちゃうし。でも昼ココイチのチキン煮込みほうれん草カレーだったし、魚食べたいんだよな。しかし揚げ物。ふとるぁない。はい太らない。大丈夫ふとらない。運動すればいいもの。我慢はよくないわ加奈子。さくさくふわふわなアジフライが食べたい、よく冷えたアサヒビールを添えて。それでいいのよ。欲望のままに生きましょうよ。
いつの間にかカタカナ5文字はきつね色の揚げ物へと姿を変え、抜けるような青空へとひらひら泳いでいった。
決めた。今日はアジフライだ。
思い立ったらなんちゃらと言った具合で、わたしは興奮気味に太一へLINEした。
(今日アジフライにするけど、どう?)
するとすぐに連絡が返ってきた。
よっ、流石は社内一の窓際族。
(どうって、もうアジフライって決まったんだろ?)
(うん、そう)
(僕がアジフライ嫌だって言ったら変わる?)
(変わらない)
(じゃあなんて答えればいいの笑)
憎たらしい奴の笑みが脳裏に浮かび、わたしは迷うことなく既読無視をした。
しかしこの男、こういった性悪さを垣間見せるも、今までわたしが食卓へ出した数々の珍妙な実験料理をすべて「うまい」の一言で片づけ、平らげてきた。今夜も間違いなくそうなるだろう。バカ舌以上に幸せなものはない。
わたしはさっそく総菜屋へ向かい、アジフライ2枚を注文した。店員のおばちゃんは、あいよ!と言いながら紙袋にフライを入れると、横目でこう口にした。
「今日クリームコロッケ安いけど、いらない??」
値札には1個45円と書かれていた。
うーむ。これは。。。
確かに魅力的な金額だが。。。
「どうする???」
「うーん」
「揚げたてだし、こんな安い日なかなかないよ????アジフライにも合うと思うけど?????」
「うーん」
だめよ、だめよ加奈子。今日の昼にやせるって決めたばかりじゃない。来月三奈の結婚式でしょう。こんな生活おくってたら、いつまでたってもその腹巻とれないわよ。
わたしの自制心は何度もそうささやいた。
しかし、彼女はすでに勝利を確信した笑みを見せていた。
「ねぇ、もしかして太っちゃうとか思ってる?大丈夫よ。お姉さん痩せてるし、太ったところできれいなのは変わりないもの。若いうちに飽きるくらい食べておかないと、歳とってほんと後悔するよ」
エスパーの言葉の暴力にわたしは屈し、見事にクリームコロッケを握らされた。
してやられたと思いながらも、歩幅は少しばかり広がったような気がした。
今日は平日ということもあり、いつもは地元住民、観光客でごったがえす商店街も落ち着いていた。
加えて文句なしの良い天気、思わず深呼吸したくなるけれど、花粉症がわたしの邪魔をする。
こういう光景を目にすると、わたしはつくづくシフト勤務の素晴らしさを感じていた。人気のご飯屋さんだってすぐに入れるし、映画も予約せずに見られる、旅行だってふと思い立った時にいける。これが恋人や子供ができるとまた変わってくるのだろうけれど、その兆しは笑えてしまうくらい何もない。
太一とは昔に色々あった。
奴は一応男で、わたしは一応女だったもので。
今となってはその面影はまるでないが、私たちは未だ同居を続けている。
お互いこの街が好きだからとか、痴情のもつれでカフーに寂しい思いをさせたくないとか、二人とも高給取りではないとか、まぁ理由を上げればキリはないのだが、一言で言ってしまえば、この生活が楽なのだ。
彼は土日休みだし、友達もあまりいないから、わたしがいない時でもカフーの世話ができるし、家事も全般できる。怒らないので喧嘩も一切ないし、話し相手にもなってくれる。できた奴なんだ。
ただ、互いに恋愛感情はどうしたって湧かない。それは周りに流され無理して付き合っていた頃も同じだった。
わたしたちは人生で一度も恋をしたことがない。28を過ぎたとき、もうそういう体質なのだと受け入れてから、気持ちが随分楽になった。
とはいえこれが世間一般様に微笑まれる生活でないことはよく分かっている。
別れてから半年ほど経ったころ、友人の三奈に軽い気持ちで引きずり同居について話してみると、彼女はとても怖い顔になって「ねぇかなこ、みなの話をよく聞いて」とわたしの腕を強く握った。
まぁ、そうなるよねと思いながら、わたしはこの事を、二度と誰にも話さないことを決めた。
いつか太一にも素敵な出会いがあるかもしれない、見た目は結構いけてるし。アプローチしてくる女の子はそれなりにいるらしい。もしそこで交際に発展したら、私は泣いて喜びはしないが「まぁ頑張れよ」とにやつきながら捨て台詞を吐き、そして肩を叩くくらいはするだろう。彼の幸せを嘘偽りなく、心から願っている。
スーパーへ着いた。カート置き場脇のおばあちゃんの座るベンチにカフーのリードを結び、わたしは食材をせっせと買った。キャベツも特売、ニンジンも特売、トマトも特売、納豆も豆腐も豚肉も特売、気づけば買い物かごはいっぱいになっていた。
レジへ進むと、街の飲みとも西田にあたった。名前は知らん。
「お、おつ」
西田はそう言いながら、いつも通り見事な手つきで商品をバーコードリーダーへ通した。
「おつ~」
「今日休み?」
「うん」
「夜空いてない?瑠璃ちゃんがヴィーナス(※)行けるって言ってるんだけど」
(※)ヴィーナス・・・わたしと西田が行きつけの高架下スナック。
「ごめん、今日アジフライ食べたいから」
「アジフライ?」
「そう、惣菜屋で買っちゃったし」
わたしは惣菜袋を西田に見せつけた。
「滝つぼ(※)で食べればいいじゃん」
(※)滝つぼ・・・商店街のはずれにある、持ち込みありの大衆居酒屋。
「うーんでもね、今日は家の気分」
「そんな日もあるわな。ほなまたな」
「またな~、瑠璃ちゃんによろしく」
「あいあいさー」
買い物袋を肩にかけて店を出ると、おばあちゃんがカフーに焼き芋をあげていた。
あーあーとわたしは思いながら、彼女に外向けの笑みを見せて会釈した。
「どうもすみません」
「ごめんね、お芋あげちゃった」
「いえいえ、お芋なら大丈夫ですから。分けていただいてありがとうございます」
カフーは非常に満足そうな顔でおすわりしていた。
「かわいいこだねぇこのこ」
「うちの自慢の息子です」
「うちもずっと犬を飼っていたんだけれどもね、私の足腰が弱ってるからもう飼えないのよ」
「そうなんですね、うちの子で良かったらたくさん撫でてくださいね」
「ありがとう。じゃあもう少し撫でさせてもらうね」
おばあちゃんが十二分にカフーを撫でたところで、わたしはリードを解いて彼女に別れを告げた。
角を曲がってカフーの姿が見えなくなるまで、おばあちゃんは手を振り続けていた。
築30年の由緒正しいマンションに帰り、彼の足をウェットティッシュでよく拭いた後(めちゃ嫌がる)、冷蔵庫に食材をしまった。そしてソファに仰向けになった。脱力である。
太一のやたらこだわったオーディオでクラシック、ジャズ、ポップスのミックスリストをかけ、西日に当たりながら原田マハさんの新刊を読む。これ以上に贅沢なことなんてそうそうないさ。
これがまた面白い。わたしの意識は渦を巻いて紙面に吸い込まれた。
時計の長針はぐるぐると周り、気づけばドアが開いて太一が帰ってきた。
「なんだ、しっかり生きてるじゃん」
彼は呆れた顔をして言った。
「早いね」
わたしは時計を見ながら言った。まだ18時前だ。
「いくら連絡しても既読無視だから、車にでも引かれたのかと」
「すまん、返信忘れてた」
「そんな事だろうとは思ってた。今日は時間休使ったんだ、年休貯まってるし。カフーただいま」
太一が撫でると、奴はわたしが撫でるときの倍は喜ぶ。なぜだ。やはりいいハンターってやつは動物に好かれちまうのだろうか。
「まだご飯なんも作ってないや」
わたしはそう言いながらよっこらせと身体を起こした。
「まだいいよ」
「今日金曜ロードあるから、早めに食べなきゃならんのだ」
「なに?」
「アズカバン」
「なるほど、そりゃ楽しみだ。何か手伝う事ある?」
太一はスーツを脱ぎながら言った。
「じゃあ千切り作っといて」
「おっけー」
彼は手を洗うと、炊飯器をセットした後、ちゃちゃっとキャベツを千切りにした。滅茶苦茶上手いのには若干腹立つ。本当に器用な人だ。器用すぎるからこそ、いろいろ苦労もあるのだろうけれど。
わたしは買ってきた野菜を切りそろえ、冷凍の豚肉をぽいと入れて豚汁を作った。
それからアジフライとクリームコロッケをトースターで温めてさくさくを蘇生させた。
大きなちゃぶ台に白米とアジフライ、豚汁を置けばD定食の完成だ。二人でソファに座るときは、間にカフーを挟んでおく。
「それじゃあいただきます」
「いただきます」
限界まで冷やしたアサヒの缶ビールをあけ、小ちゃいグラスに注ぐ。太一は弱いから私はたくさん飲めてありがたい。とは言え最近は肝臓の老いを感じ、2缶までと決めていますが。
にしても久しぶりに食べるアジフライは期待を裏切らないサクフワだった。それにトロまで入っている。こりゃ参った。それを冷えたアサヒで流し込むと、脳内超新星爆発だ。
「あー美味いわこれは」
太一は笑いながら言った。
「でしょー」
「久々に食ったなアジフライ。豚汁も美味いなぁ」
彼はいつも通り大きな口でよく食べ、言わせなくても勝手にうまいと言う。
この生活はあとどれくらい続くのだろうね、太一くん。
しぼりたて 生貯蔵酒 在 くまーませんせいCH Youtube 的最佳貼文
毎日鶏もも肉だったので、もう鶏もも肉はお腹いっぱい(^^♪ 今度は魚が食べたいなー!冷蔵庫にある材料での献立づくりを頑張っています。少ない予算の中でできるだけ楽しく、仲良く、豊かに暮らすように心がけています。
今週の反省
・コストコでは、思い切って商品を変えなかったなぁ。
・鶏もも肉に寄り過ぎたので、そろそろ魚を調達しよう。
・キャンプやBBQをするときはなるべく無料の所を探してみる。
~ルール~
〇財布に入れる月予算(目安)とカテゴリーは
食費(調味料可)3万円(大人2人・幼児1人)
日用品(調味料可)1万円
娯楽費(遊び・外食)2万円
特別費(雑貨・服・化粧品など欲しいもの その他) 1万円
合計7万円
カテゴリーごとにクリップでとめ、他予算と混同しないようにする。
そのカテゴリーのお金が無くなったら、他のカテゴリー予算から使ってよい。
小銭は小銭入れに入れどのカテゴリーからも使える。
千円札で財布に入れ、電子マネーやクレカを使うときはその場でお金を移す。(大体の額移せばオッケー 2300円なら2千円 2800円なら3千円など
クレカなどで商品購入直後財布の端のポケットにお金を移して、家計簿をつける時にクレカ袋に入れる。)
お米は親戚が作ったものをもらっているので予算外。
旦那はお小遣いが5万円なので、昼食代・嗜好品(酒・旦那のお菓子おつまみ等)は自分で払ってもらっています。ご飯をご馳走してくれる時もあります。
高額な予定外の出費があるときはボーナス払いなので、そのような時はお伝えします。
~今回使ったもの金額~
食費(調味料) 847円(Vdrug)
1,549円(マックスバリュー)
BBQ代 3,908円
合計 6,304円
前回までの合計 28,389円
今回までの合計 34,693円
~今回紹介したレシピ~
〇醤油マヨマスタードチキン(オススメ)
マヨネーズ・みりん 同量
醤油 半量
マスタード 好きな量
〇オムライス
具を入れたご飯は多めのバター 塩胡椒で味付け
たれ
水 適量
ケチャップ 大3
ウスターソース大2
みりん 大1
コーヒー粉 少々
水は最後に調節程度で加えてください。
〇鶏デミご飯
鶏もも 1枚
塩胡椒・小麦粉 適量(鶏肉と混ぜる)
玉ねぎ 1/2~1個
しめじ 1/2袋
ケチャップ 大3
ウスターソース 大2
酒 大2
砂糖 大1
8分レンチン よく混ぜる。すぐに食べず、冷えて再加熱ぐらいで食べるのがいい。作り置きにも。冷蔵庫で3~4日ぐらいで食べてください。
〇レンチン茶碗蒸し
鶏もも 1/4枚
えのき 1/3袋ぐらい
水 300CC
和風だし 少々
醤油・みりん 大1ぐらい
※具を全て器に移してから溶き卵2個を汁と共に合わせ、こすとなめらかになる。
最後にレンジで200wで7分
〇ガーリックチキンご飯(具)(オススメ)
鶏もも 1枚
塩胡椒 少々
米油 適量
にんにくみじん切り 小1
玉ねぎ 1/2個
酒 大1ぐらい
醤油 大2ぐらい
みりん 大2ぐらい
片栗粉 少々
油でおこげをつけたご飯とたれをからめ、最後に温めた肉をのせる。
お好みで最後に牛乳マヨソースをかけても〇
〇牛乳マヨソース
牛乳・マヨネーズ 同量
レモン汁・砂糖 少々
〇給食で出た鶏の味噌汁
大根・人参・鶏もも 適量
和風だしパック 1個
湯がいたこんにゃく 適量
小麦粉団子 適量
味噌 適量
ねぎ 適量
〇鶏の南蛮だれ(オススメ)
鶏もも 2~3枚
酒 少々
を揉みこみ、1時間以上置く。片栗粉をたっぷりまぶす
=たれ=
砂糖・醤油・酢 大2
みりん 大1弱
にんにくチューブ 少々
すりおろし生姜 1かけら
もやしのボリュームサラダ
きゅうり 1本
ゆでたもやし 1袋
シーチキン 1缶
マヨネーズ 大4ぐらい
ラー油 少々
和風だし 小1弱
ごま 適量
〇梅おかかパスタ
茹でた麺を水で冷やし、調味料と合わせる。
梅ぼし 1個
めんつゆ・マヨ 同量
こめ油 少々
酢 小1
胡麻 少々
和風だし・のり 少々
〇マスタードウインナーポテトースト
マヨネーズ 大1
マスタード 適量
ウインナー 適量
じゃがいも 適量
チーズ 適量
★☆☆彡★☆☆彡★☆☆彡★☆☆彡★☆☆彡★☆☆彡
7万円のお財布&家計簿紹介 貯蓄理由・目標貯蓄金額
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〇効果音提供 https://soundeffect-lab.info/
〇音楽提供 http://amachamusic https://dova-s.jp/
〇イラスト提供 いらすとや https://www.irasutoya.com/
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【まとめのまとめ】
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なんだよって言ったら
「サプライズ」という
意味不明な返答をされ、
数十秒考えたあとに
結婚記念日だったことを思い出した
死にたい
あーあ
あまりにも俺が何も
しないから絶対に
サプライズプレゼントが
あると思ってたらしい
すまんな
うっわきっつ
結婚記念日って何年くらい
続けないといかんの?
めんどくさいから自然消滅
してくれることを密かに願っ
てるんだが
金婚式とか名前ある年は必ずかなぁ
普通にこわいです
胃が痛くなる話だ
こういう話聞くと、嫁の
ほうで盛り上げる努力もして
欲しいと思う
なんで受け身なんだよ
嫁は嫁でちゃんと用意して
くれたんだよなぁ
夕食がいつもより豪華だった
時点で俺は察するべきだったのに
「お、今日は
ごちそうだなぁ」と
思っただけというね
ほんとすみません
それは一人で盛り上がってるだけだろ
去年まで
「来週、記念日だな。
欲しがってた○○を買ってやるよ」
とか言ってた夫が今年に
限ってなにも言わず
素振りすら見せない
わけだからそりゃ期待して
盛り上がっちゃうだろ
ピャー
ちゃんとキモチ入れて謝れば
許してくれるべ後日フォロー必要だが
焦って欲しいもの買って
あげるからって言ったら
「そういうのはいらない」
って言われた
もうおわりだ
欲しいのは言葉なんじゃないかなぁ…
手紙とかあげると喜びそう
お前はまず女の子と付き合う
ことから始めろ
30分前ぐらいにあいしてるぞー!
って酒の力を借りて言ってみた
反応ないけど
手遅れだよw
終ったか
釣りじゃないならいつの話なんだよ
会話しながらスレ立てる
余裕はないだろ
今日の21時ごろ
嫁の手料理に舌鼓を打ちつつ
相棒見てたらいきなり
テーブルが揺れ出した
↓
嫁がすごく俺を睨みながら
テーブルガタガタさせてる
↓
なんだよって言ったら
「サプライズ」と返答。
俺、
意味に気が付く
↓
焦ってなんでもかって
あげるぞ☆っていったら
「そういうのはいらない」といわれる
↓
その後会話なしw←いまここ
うーん…
解決策が何も思いつかねぇな!!
今はどうしようもないから
申し訳なさそうにして大人しく寝ろよ
次の日から許してもらえる
ようにさりげなく尽くせ
いい夫婦の日か…
スレたてとるばやいやないで
こうでもしないと気が
狂いそうなんだよなぁ
は花束でも買ってきてやれよ
自分でそんな糞嫁選んだ
んだろ 自業自得の極み
自分でいうのもなんだけど
自分には勿体ないぐらいに
良い嫁なんだよなぁ
結婚してから欠かさず手料理
ふるまってくれるし、
お弁当もつくってくれるし、
お小遣いは自分で稼ぐから
っていってパートにもいってるし
はぁーあ、どうにかならないかな
いや気がつくべきだったと
いうか忘れてるのがおかしいわけで
ほんとこれ
誰か殺してくれよ
覚えやすいようにこの日を
選ぶ夫婦が多いっていうのに
忘れちゃうお前ときたら…
今どきアナログじゃない
んだから誕生日と記念日ぐらい
スマホで登録して通知される
ようにすりゃ忘れようがないぞ
結婚5年目でまさか
忘れるとは思ってなかったわ
wwwwwwwwwww
嫁も忘れられるとは思っ
てなかったやろなあ…
そりゃテーブル揺らすわなぁ
いまどきスマホでそういうの
忘れないよう
一年前からアラーム設定
できるアプリとかありそうなのに
来年の嫁の誕生日と結婚
記念日は登録しておいた
来年は心配ないわ
問題は今年
来年はもう必要ないだろうww
奇跡が起こって嫁が笑顔で
「おはよー」っていって
くれるかもしれない
そんな世界線があってもいいとおもう
多分死にたいのは嫁さんの方
そうだな
本当にそうだと思う
ゆるしてくれー
あーあ
祝日だっていうのになんで
こんな気持ちでいなきゃ
いけないんだよ
ふざけんなよ
勤労感謝の日の前日って覚え
やすいのに
うんめちゃくちゃおぼえやすいよな
でも俺はなぜか忘れていたんだ
今日は寝室に入れる気がしないぞ
リビングで寝るしかないぞこれ
今からドンキいけば機嫌
とりもどせるなにかがある
んじゃないか
ドンキかちょっと車で走れば
あるけど飲酒運転になっちゃう
何もかけずにリビングで寝て
朝毛布がかかってたら挽回の
チャンスだ!
(寒さで)生きてい
られたらの話だが…
お前頭いいな
暖房切るわ
泣きながら寝たみたいな格好
してればなお効果的
でも市ぬなよマジで
とりあえず暖房切った
リビングの灯りも落とした
さぁ嫁よ俺に温かい毛布をかけてくれ
テーブルに成人ビデオの
パッケージ置いとくとなお良い
俺が実家から密かにもって
きた秘蔵成人ビデオをだす
ときが来たか
マジックミラー号モノだけど
大丈夫かな
よっぽど奮発せんとだめだな
祝日嫁とデートしたいよ…
そのていどの一回で亀裂が
入る仲ならどうせ続かないのよ
5年目で結婚記念日を忘却
することは「その程度」では
ないと思うんだけどどうなの
その程度なら今から行為さ
せろーっていいながら寝室
突入してもいいぞ
結婚記念日なんてしょせん
誰かが決めた制度よ!!
はあああああ羨ましいはあああああ
そう思うか
よし俺と一日限定で入れ替わろうぜ
前日どころかいい夫婦の日だけどな
てか嫁がめんどそう
自分で明日はだから何
しようとかいえよと
嫁がここまで怒ってるのは
結婚前でもなかったんだよなぁ
どうしていいかわからん
とりあえず寒くなってきたぞ
五年たてば忘れるだろうが
嫁さんだって女だぞ
顔かスタイルさえよければ
パート先で浮気もできる。
俺の知り合いはしてるしな
深く考えて落ち込みすぎる
前にホスト顔負けのキザで
甘い言葉くさるほど吐いて
今のうちに花束の宅配でも
頼んだらどうだ
いっそのこと浮気していてほしい
洗い物は終わってる?
まだならやっておくんだぞ
嫁がやってくれたよ
洗濯もアイロンも全部やって
くれてるよ
風呂掃除もしてたな
俺は黙ってテレビみてた
相棒の内容全然覚えてない
んだ見てたはずなのに
記念日楽しみだったんだろうなあ
喜ぶだろうとお料理して
帰ってくるのをそわそわ
しながら待ってたんだろうなあ
はあああああ羨ましい
それなのに浮気してくれたらとか
クズだよなぁ
死んだらいいんだよ
今からでも駆けずり回って
ありったけのプレゼント手配しろ
普段用意するよりももっと
多く予算用意して何なら
明日にでも高級旅館の
温泉とか連れてってやれ
物を贈るのはもう手遅れだが
思い出ならまだ間に合う
土日はどこかに行こうと思います
嫁は動物園と水族館が
好きだから両方つれていってやろう
きっと喜ぶぞ
連れて行ってやろうという
気持ちがもうダメ
全裸で寝室の入り口前で
待つってどうだろう
嫁が出てきたときに笑って
くれるかもしれない
俺なんて家族の誕生日すら
覚えてないぞ
いいか
嫁の誕生日と結婚記念日は忘れるな
甲斐性なしが偉そうに
言うだけで何にもしないクズが
嫁が本当にかわいそうだわ
洗い物もしないとか今どき
どこの無能亭主だよ
生活力なくて恥ずかしくないのかよ
生活力なさすぎて嫁が
「私が面倒みてやるから稼いで来い」
って言ってくれたから結婚
したんだよなぁ
だからがんばって稼いだ金は
全部嫁に渡して
「家の金は好きに使ってくれ」
っていったのに
嫁はパートで自分のお小遣い
稼いでくる
おかげで貯金ができるできる
嫁有能すぎ
一方俺は無能で今泣いてる
もう寝るわ
はやくこの夢から覚めないと
いけないからな
目を覚ませばきっと嫁が
美味しくて温かい朝食を
つくってくれているんだ
「おはよー、はやく顔洗って
来いボンクラー」
って嫁は笑っているんだ
この悪夢はリアリティがなさすぎる
俺は嫁養ってるが
皿洗いくらいするぞ?
二重の意味で無能君
さっさと寝たまえ
教訓「油断してると家族は壊れる」
12月を前に独りか
一緒にクリスマス婚活
パーティー行こうや
これはどっちも可哀想な